Hurly-Burly3 【完】


ため息をはふっと吐き出す。

やっぱり、あたしには無理があるな。

「ヒヨリン?」

「な、ナル君、やっぱりあたしが・・選ばれたことが

納得出来ないわ!これ、夢なのかね!何て、烏滸がましい

夢見ちゃってるのあたし!!」

「やっぱり、そう思っちゃうんだね。」

「だって、馨君可笑しいと思わないか!!

サユは美人さんだし分かるけどもこのあたし

頭しか取り柄がありませぬ。」

「そんなことないからね。」

あの時からこの繰り返しである。

信じがたいというものだ。

「ヒヨリンだって綺麗だった!」

「そ、それは有難いお言葉を」

「ひよこのお嬢ちゃん気付かなかったのか?」

伊織君がふう~っと紫煙を吐き出す。

だから、煙草は未成年が吸っていいものじゃない!

しかも、ここは学校だ!

然るべきは校則を守れ、法律を守れ!

「委員長としての責務見逃せません。」

「ちぇ~」

煙草を捻り潰してゴミ箱にポイする。

※ちゃんと消火活動をしました。

「これで我慢して下さい。」

せめて、学校外で吸えってんだ。

こっちが冷や冷やしちゃうだろうよ。

ふとした瞬間、窓から風がふわっと漂う。

サユに綺麗にしてもらった髪はそのままで

いつもは風が髪をごちゃごちゃにされるが

今日は髪が上がってる。

「これは新たな発見だ。」

あまり髪は上げないがアップにするのも1つの

手だったらしいな。

「何が新たな発見だ」

「ヒヨリン、頼むからもう少し自覚しろ。」

慶詩とユウヤの言葉は聞き流した。

「それで、伊織君何が気付かなかったって?

あたしそこまで鈍くないぞ!」

勘は鋭い方なのだからね。

一応、当たる方だもの。