ため息をはふっと吐き出す。
やっぱり、あたしには無理があるな。
「ヒヨリン?」
「な、ナル君、やっぱりあたしが・・選ばれたことが
納得出来ないわ!これ、夢なのかね!何て、烏滸がましい
夢見ちゃってるのあたし!!」
「やっぱり、そう思っちゃうんだね。」
「だって、馨君可笑しいと思わないか!!
サユは美人さんだし分かるけどもこのあたし
頭しか取り柄がありませぬ。」
「そんなことないからね。」
あの時からこの繰り返しである。
信じがたいというものだ。
「ヒヨリンだって綺麗だった!」
「そ、それは有難いお言葉を」
「ひよこのお嬢ちゃん気付かなかったのか?」
伊織君がふう~っと紫煙を吐き出す。
だから、煙草は未成年が吸っていいものじゃない!
しかも、ここは学校だ!
然るべきは校則を守れ、法律を守れ!
「委員長としての責務見逃せません。」
「ちぇ~」
煙草を捻り潰してゴミ箱にポイする。
※ちゃんと消火活動をしました。
「これで我慢して下さい。」
せめて、学校外で吸えってんだ。
こっちが冷や冷やしちゃうだろうよ。
ふとした瞬間、窓から風がふわっと漂う。
サユに綺麗にしてもらった髪はそのままで
いつもは風が髪をごちゃごちゃにされるが
今日は髪が上がってる。
「これは新たな発見だ。」
あまり髪は上げないがアップにするのも1つの
手だったらしいな。
「何が新たな発見だ」
「ヒヨリン、頼むからもう少し自覚しろ。」
慶詩とユウヤの言葉は聞き流した。
「それで、伊織君何が気付かなかったって?
あたしそこまで鈍くないぞ!」
勘は鋭い方なのだからね。
一応、当たる方だもの。

