***


―おまけ―



「ところで、2人でどこ行ってたの?」

ピシャリと何故かあたしだけが馨君に叱られてる!

ちぃ君ったら酷いわ!!

自分だけ大福頬張ってあたしに押し付けるとは・・

もうそのマイペースっぷり素敵なぐらいだよ。

「それがよく分からんのですよ。」

「日和ちゃん、大変だったでしょ?」

か、馨君なんて優しいの!

「ちぃー、機嫌が良いみたいだけど?」

ナル君が隣からぴったりくっついてくる。

「う、うん、大福食べてるからね。」

「ホントにそれだけかな?」

ナル君、他に何がありますか?

「ひよこ、たい焼き要る?」

「はい、頂きます!京君からの献上品ならば

何でも頂いちゃいますよ。」

京君、そのチーズ味のたい焼き好きだよね。

あたしも好きだけど、同じ嗜好の人がいると

嬉しいものがあるよ。

「献上品じゃない・・・・」

京君、照れて向こう行っちゃった!

口元押さえて照れる京君はやっぱり

キュンとするものがあるよ。

そう心温まっていた時のこと。

ゲシッと蹴られた。

「貴様、何をする!」

「貴様ってお前がな。ほれほれ、そこ邪魔だ。」

ムカッ!!

何て自己中心的なの!?

「その髪毟ってやるからな。」

「やれるもんならやってみろ。」

――10分経過後――

「慶詩、日和ちゃんいい加減にしような。」

馨君に再び叱られることになった。

あたしが悪いわけじゃないのに!

慶詩が一方的に悪いと主張して弁護にその一部始終

を見ていたユウヤを味方に付けたが、慶詩は伊織君を

弁護に頼んだらしい。

なんという姑息な手段を!!