Hurly-Burly3 【完】


あたしもオレンジ好きだからその髪色は

素敵だと思う。

夕日がもっとその髪色を綺麗に染めるから

ついつい見てしまった。

「それで、どこに行くのですか?」

「・・・・・着いてこい」

まだ、決めてなかったのね。

全くのんびり屋さんだこと。

夕日に背を向けて歩くちぃ君の後ろを

離れないように着いて行く。

あたしよりもずっと背が高いちぃ君の影を

踏みながら歩いていると大魔王が降臨した。

「ふほほっ」

笑って誤魔化そうとしたら右手をグイっと

引っ張られて態勢が傾く。

そのまま、前のめりになって地面とごっつんこ

しそうだったあたしを軽々と持ち上げた。

まさに、子どもと父みたいな感じだ。

脇に手を差し込んで持ち上げられてるから

これからまるで高い高いをされそうな勢いだ。

「ちょっちょちょちょ」

パニックになって言葉が出てこなくなった。

ぎゃああ、ちぃ君と親子だと思われたら

そうすりゃいいんだ!!

さすがに、ショック受けるよ。

いい加減、子どもっぽさから卒業したい。

大体、見た目で判断しないで欲しいよ。

あたしは立派なレディーへの階段を登っている

というのに失礼も休み休み言えだ!

「あ?」

何、そのお惚け!!

あたしに喧嘩売ってるのか!?

「お、降ろすんだ!」

足が空中に彷徨って変な感覚だ。

地面とお友達になりたいのよ!

離れ離れは寂しいじゃないか!

「やだ」

なっ、駄々こねた!

そんなまさかでちぃ君を唖然と見つめる。

漆黒の瞳とバッチっと目が合ってドキッと

して心臓にものすごい負担がかかってる。