Hurly-Burly3 【完】


朝からラジオ体操を兄ちゃんとした。

太極拳にも兄ちゃんは着いてきた。

何でも一分一秒も離れたくないとか

言いやがるのだ。

うっとおしくてしょうがない。

「兄ちゃん、仕事のことなんだけどさ。」

ダディに相談しようかね。

ダディはいろんな人に顔が効く。

人脈はすごい持ち主だ。

「あー、そのことね。」

朝食に納豆をかき混ぜながら兄ちゃん

を真剣に見つめる。

兄ちゃんはと言うと納豆をかき混ぜながら

テレビを見ていた。

「ダディに」

「もう決まってるから。」

シレッと言い放ったその一言に耳を疑った。

はぁ?

そんなわけあるか!!

昨日帰って来たばっかりでその上中卒の

兄ちゃんがそんな・・・・・

「変な仕事じゃないよね?」

「えっ、どうだろうねー。

兄ちゃんにはぴったりの仕事だと思うんだよね。」

ど、どんな仕事だよ!!

兄ちゃんにピッタリくる仕事を探す方が

ずっと難しいではないかい。

「明日から仕事行かなきゃなんないからさ、

ひーちゃんお手製の愛妻ならぬ愛妹弁当作ってよ。」

そんな弁当ねぇわ。

「う、嘘だろう!?」

兄ちゃんはまさかあたしを心配させまいと

言っているのではないだろうか?

「ホント、ホント」

納豆をどんぶりの上に乗せる兄ちゃんは

糸を引きながら口に納豆ご飯を運ぶ。

「何の仕事なの?」

「へっほひょふ」

ごっくんしてから喋ってくれよ。