Hurly-Burly3 【完】


それから、またお姫様抱っこ再びがやってきた。

放心状態のあたしを抱えたまま見事な階段登り

をする伊織君にはもう完敗だ。

もう少し、精神を鍛え直す必要がありそうだ。

滝修行にやっぱり参加するべきよね。

1週間の断食はやむ得ないわね。

「ひよこ姫、とりあえず屋上着くぞ~」

ふといつもは気にならないところを目にした。

伊織君ってピアス付けてたのかな?

ボコって穴が開いてるけど何もない。

慶詩はやりすぎだと思うけど、

伊織君がピアス付けてるところってそういえば

見たことなかったな。

伊織君の髪に手を伸ばす。

ワックスで多少遊ばせてる伊織君の髪を触る

日が来るとはあたしながら失礼しますだ。

「おい、手邪魔だ。それから、そういうこと

すんじゃねぇ~の。」

「えっ、すまない!」

「エロスイッチ入っちまうじゃねぇ~の。」

「入らなくていいよ!むしろ、Offにしろ!」

「何だ?屋上行くの止めてホテル直行しちまうか?」

「馬鹿も休み休み言え!」

何て、破廉恥なこと考えてんだ!

ガチャリと屋上の扉が開いた音がした。

屋上誰か居るのかなって思いながら、

振り返ろうとした。

「伊織、女連れてくんなよ!」

ナル君、お怒りモードですか!?

それはマイッチングじゃないか。

どうすれば、機嫌よくなるかしら?

「おうおう、お前も好きだな~」

ちょっと、今の声!!

相沢ティーチャーじゃなかろうな?

「何だ、ウチのひーちゃん行方不明説で

困ってたのになー。」

にっ、兄ちゃんが居る!?

参ったな、これは絶対にバレてはマズイことになる。

どうにか誤魔化し切らないと!!

ガバッと伊織君に抱きついて顔を隠した。