そんなあたしの疑問は募るばかりだ。
「ゲイバーはゲイがやってるからだろ。」
「意味が分からん!ゲイって何?」
「お前・・・・」
慶詩が呆れた顔でため息を吐いた。
ユウヤとナル君は入らなかったし!!
ユウヤとナル君は先陣切ってメインの巨大迷路
を主催する会場に向かった。
「ヒヨリン、こっちこっち早く。」
ナル君にグインと引っ張られて手を再度
繋がれてオドオドする。
「ナル君、最近強引だわ。」
「ヒヨリン鈍いから。」
そんなはっきりと言わなくてもいいではないか!!
ついにやってきた巨大迷路の入口に立つと結構人が
多いような気がした。
順番に入ってるらしいけど、順番待たなきゃいけない
みたいで並んだ。
そして、数分後で順番は回ってきた。
ナル君を先頭にあたしその後ろにユウヤ、慶詩、伊織君
と続いていくわけでナル君が勇敢に前を進んでいく。
「うひょっ」
ドツボに嵌りました。
さっきからナル君は順調なのにあたしが進むたび
仕掛けに躓く始末だ。
今は、足に何かが引っかかって顔面からナル君の
背中にタックルした。
「いだっ・・・い」
「お前さっきからその調子だよな。」
「ヒヨリン大丈夫か?俺、ちゃんと確認
してんだけどな。」
「俺の心臓が縮みそうだ。」
「気楽にやってくもんだろ~」
そりゃ、引っかかりたくて引っかかってるわけで
ないのよさ!!
「だ、誰かがあたしを陥れようとしている!」
どこかにスパイが隠れてるわ!
あたしの失敗を見て笑ってやがるんだ。
何て、無様な姿を見られちゃったんだ。
ここからは挽回のチャンスを探らなきゃだわ。

