文化祭当日は晴天に恵まれた。
素敵なぐらい青空が広がっている。
やっぱりあたしは晴れ女と言っていいと思う。
そういえば、いつの間にか11月に入ってたな。
時の流れがスピーディーだわ。
今日は落ち葉が片付いているみたいで、
いつもは足元を見ると枯葉に埋もれてる。
「日和、何しみじみしてるのよ。」
「サユ、あたしにしみじみさせてよ!!」
ヽ(´Д`;)ノ俳句を一句考えようと思ったのにさ。
「駄目よ!!あんたまた勝手に妄想繰り広げるでしょ。
とっとと戻ってきなさい。」
いや、まだ旅立ってないよ。
そんなすでに旅立った人みたいな酷いわッ!
「サユちゃん、あんなところに雀さんがチュンっカハッ」
お、恐ろしすぎるこの子のツッコミ。
素手とは思えない威力に毛根が死滅したんじゃないかと
心配になって頭皮を摩った。
「あんたがそんな感じだから疲れちゃうじゃない。」
すいませんね。
のっけからこれで申し訳ないよ。
「まだ文化祭は始まってもいませんけどね。」
サユが大きなため息を吐いてあたしへと冷めた
視線をお投げになさった。
サユはもしかして今日の文化祭で輪投げでも
する気でいるのかもしれない!!
あたしも付き合ってあげないとそんな楽しいことを
考えていたとは先を越されていたわ。
でも、不良メンバーズは毎日輪投げやってる気がする。
毎度見るたびどんちゃん騒ぎするのがお好きなようだ。
「日和、あたしの鉄拳受けたいの?」
「いや、遠慮しておく。」
今度こそ、毛根が使い物にならなくなってしまうわ。
朝からサユとクラスの数人とクラスの教室で映画
上映を行うわけだが、果たしてお客が来るのやら。
あたしとサユは同じシフトにしてもらえたから、
午前中で全て片付く。
マコ君は午後から来ることになってるらしい。
シフトが決まった時点でマコ君に連絡したとか。
相変わらず、ラブラブで何よりだ。