隙を狙って取り返してあげるからね鋸ちゃん!!
「日和ちゃん、手伝うよ。」
馨君が何すればいいのかなって聞いてきた。
「え、馨君が鋸は駄目だよ!!
あたしが鋸やるんだ。」
馨君に鋸とか絶対にダメ!
似合わな過ぎて想像すら出来ないよ。
「お前、そんなに鋸好きかよ。」
「あたしの楽しみ取るな。」
サユはベンチで笑いながらこっちを見てた。
「ぎゃー、ちぃー君やめて。」
「ヒヨリン、ちぃーに飛びついた。」
「日和ちゃん、そんなに鋸の作業がしたかったんだ・・・」
「ひよこ、力強い」
「ヒヨリン、ちぃーから離れろ。」
ナル君に後ろから抱きつかれてちぃ君から離された。
「日和、良かったじゃない。」
サユは人事だと思って!
「良くないやい!」
拗ねちゃんになってやるぞ。
「でも、日和下書きしなきゃでしょ?」
「うっ、い、急いでるわけじゃないが。」
「いいじゃないの、使えるんだから使ってやりなさいよ。」
サユが言うとかっこよく聞こえるんだけど。
「し、仕方ないな。芸術的に一ミリ単位のズレも許さんからね。
ちゃんと線のところで切り落とすんだよ?
出来なきゃやり直しだからね。」
「ヒヨリン、厳しい。」
「あたしの楽しみを取ったんだから厳しくチェック
して文句言ってやるんだ。」
ユウヤと慶詩が腕を捲って木材を切り始めた。
ちぃー君からいつの間に奪ったんだ?
意外と強い力で取り上げられなかったというのに!
間近で2人を観察すると意外と手際が良くて、
ユウヤは豪快に切ってるけども慶詩は慎重派だった。
慶詩は手先が器用なのかもしれない。
料理も出来て大工仕事もできる。
「慶詩、いい旦那になるよ!」
「はぁ!?」
慶詩に思いっきり睨まれた気がする。
そんな、褒めてやったのに酷い。

