said:不良メンバーズ自称会員NO5





それはとある休日のいつもの溜まり場。

「おいっ、鶴の折り方の秘伝入手してきたぞ。」

「「「おー」」」

俺たちは地道な作業に没頭することになった。

それも、ひーちゃんに早く良くなってもらいたいが

ためでみんな一生懸命鶴を折ってる。

こんなことは気休めでしかないにしろ、ひーちゃんは

いつも俺たちみたいなのに構ってくれて遊んでくれる。

ひーちゃんみたいな子が俺たちと対等に接してくれる。

俺たちみたいなのに付き合ってくれるのはきっとひーちゃん

ぐらいしか居ないんだと思う。

前も、海で遊んでくれたし、ドライブに誘うと何故か

自転車でやってくる。

サイクリングがいいとか言い出して、全員強制的に

自転車を取りに行かされたっけな。

「そういや、よっちゃん居ねぇな。」

「もっくんも居ねぇぜ。」

「ももっちはどうせ寝坊だろ~」

※実は上記の3人は不良メンバーズの人気者である。

「千羽鶴ってのは千羽折らなきゃだっけか?」

「亀じゃねぇのか?」

「いや、亀と鶴折るんじゃねんかったか。」

結局、鶴の折り方入手したヤツが鶴だって言ってんだろと

器用に鶴の見本を作った。

俺も真似して作ってみたが、鶴と言うよりは恐竜に近い

物体になっちまった。

お昼までには全員で50匹を折ることに成功した。

「飯、食いに行こうぜ。」

「どこ行くか?」

「そういや、この間食った定食屋ウマかったぞ。」

星鈴に通ってるヤツばかりが居るってわけじゃなく、

他の学校に通ってるヤツも居る。

そいつらと仲が悪いのかと聞かれればそれはNOだ。

実に仲良しで期待を裏切るほどの団結力がある。

それも黒宮さんの下につきたいっていう惚れ症の

野郎どもの集まりでもある。