「藍ちゃんです。とてもシャイなあたしの
お友達です。仲良くしてくれているのです。」
「よろしく。」
控えめに頭を下げる藍ちゃん。
「きゃあー、マジ可愛いんですけど。っていうか、
美人な顔にそのギャップ萌え」
「よろしくね、藍ちゃんってあたしも呼ぶね。」
クルミちゃんも彩乃ちゃんも良い子だから、
藍ちゃんも心を開いて仲良くしてくれるといいな。
まぁ、クルミちゃんのテンションが上がってるが。
「ひよっちとさゆっちとあいっちはこの後
何か予定あるの?ウチらとくになくて暇なの。」
「映画を見に行く予定がありますよ。」
新しく出来た映画館に行こうと計画を立ててました。
「マジか、ウチも行きたかった!!便乗して
一緒に行ってもいい?」
「クルミ、いきなり失礼だよ。」
「だってだって、行きたいもん。」
クルミちゃんの面倒を見てきたであろう彩乃ちゃん
の偉大さを思い知った気がする。
「藍がいいって言えばあたしはいいわよ。」
サユの問いかけに藍ちゃんはえっと顔を上げた。
「藍ちゃんの意思を尊重しますから嫌だったら
嫌だと言って下さい。」
藍ちゃんは少し照れたように笑って、
「・・・・いいよ。」
了承してくれた。
「うわー、今の抱きつきたくなった。
あいっち、そのギャップ隠し持ってたとは!!」
クルミちゃんの騒がしさに藍ちゃんが引き攣った
顔をしながらもファミレスで徐々に藍ちゃんも
喋ってくれたりしてクルミちゃんが始終感動してた。
映画館に向かうとクルミちゃんに何見るのって
聞かれて予定していたタイトルを告げると大爆笑
された上にひよっちのチョイス同じ歳に思えない
とまで言われたので少し拗ねた。
「ウチでもそういうひよっち好き。」
そ、それは照れるじゃないか。
「クルミ、日和ちゃん前見て。」
お世話係の彩乃ちゃんの言葉はすでに
遅しで映画の看板に当たった。

