Hurly-Burly3 【完】


『そうだな、あの辺焼き芋売りに来るだろ。』

「ユウヤ、そんなに芋好きだったの?」

『ち、違っ!!』

ユウヤは慌てて否定し始めた。

「ひーちゃん、まだって師匠が」

師匠、丁度出来ましたよ。

「ユウヤ、そろそろ師匠のところへ

煎茶を持って行くお時間だ。また来週

ということでGood night!!」

『お、おう。ぐっないって・・・ブッ』

最後にユウヤの吹き出す声が聞こえたが、

敢えて何もツッコミを入れないでケータイ

を切ってテーブルの上に放置した。

「師匠、お待たせしました煎茶です。」

「うむ。」

そのやり取りを確実にサユと修平君が

目撃したと思われる。師匠の動きが止まった。

「今、喋っ」

「修ちゃん、俺ね、俺ね」

修平君に兄ちゃんが必死に話しかける姿を

見るとそんなにバレちゃいけないことなのか

と思ったもののそれ以降師匠が喋ることはなかった。

「修ちゃ~ん、一緒に寝ようよ~」

「・・・・・やだ」

修平君が兄ちゃんに抵抗する。

「兄ちゃんは1人で寝てろ!!」

修平君を連れて行こうとするとは油断していたわ。

「え~、ひーちゃんも一緒に寝たいの?」

どっからそうなるんだ!!

「結構だ、サユ、修平君!!兄ちゃんは放置で

お布団引いて寝ましょう。」

大抵、サユだけが泊まりに来ると一緒にベットで

寝るのだが、修平君も一緒だと川の字スタイルで

寝ることになっている。

「ひーちゃん、最近兄ちゃんに冷たいよ!!」

あたしに問題があるのではなくてだ。

兄ちゃんに問題があるのよ。

「師匠と仲良く寝てればいいでしょ。」

「寝ている間に侵入しちゃうぞ。」

恐ろしいこと言うな!!

常識考えようよ。

何か、もう兄ちゃんが怖い・・・・