ふんだっ!!
何れ、素敵レディーになってやるわ。
『日和ちゃん、その後は大丈夫?』
「馨君っ、ヘッチャラよ!!」
この通りピンピンしてます。
薬も塗って落ち着いている。
『そっか、良かった。』
「何だ、心配して電話してくれたのかね!?」
あたしなんぞのためにすまないね。
『ヒヨリン、無理するなよ?』
ナル君の声にきゅんきゅんする。
この子は、声まで可愛い。
「はい、了解です!」
「ひーちゃん、師匠が煎茶だって。」
師匠、微動だにしなかったのに!?
兄ちゃんの肩の上で必死に止まってる。
ジョセフィーヌとじゃれ合っていたというのに、
師匠の我慢度すごいっ!!
「ごめんねナル君っ!!師匠を待たせると
ぺいってされるの。」
師匠のぺいっは笑っちゃいけない。
笑うと突かれるんだ。
『えっ!?』
凶暴な心の持ち主なんだよ師匠。
師匠用の小さい湯呑を探しながら、
ケータイを持つ手を持ち替えた。
『何か、賑やかだね。』
「うん、サユと修平君来てるからね。
そうじゃなくても、兄ちゃんが居るだけで
随分と煩いもので・・・・」
あ、あった、あった!
この湯呑のサイズよく売ってたな?
どこで調達してきたんだろう?
兄ちゃん、謎過ぎる。
「ナル君はお外に居るんですかね?」
ザワザワした音が聞こえる。
お家にしては車の音がする。
もう10時は回ってるけど、男の子だものね!
補導される時間までには帰るのだよ!
あたしは若干眠くなってきたよ。

