人は目を覚ますと何をするか?

「ひーちゃん、何してるの?」

もっくんの痛い視線に目を覚まして、

アワアワと自分の状況を確認作業へと移った。

「落ち葉の布団で日向ぼっこ?」

「日陰だよ?」

自分の身体チェックをしてみるがとくに違和感

は全くなくて服はちゃんと着たままだし、しかも

落ち葉の布団がちゃんと掛かっていた。

これは夢だったのかしら?

あたしったら、夢と妄想が混合して一つのドラマ

作っちまったじゃない!!

たはっ、イケメンがあたしと・・・ラブデンジャラス

しちゃうわけないよね。

「こんなところで寝てたら風邪ひくよ。」

「うん、もっくんあたし以外に人居なかった?」

一応確認してみる。

「えっ、ひーちゃん誰かと一緒に居たの?」

もっくんが落ち葉を叩いて取ってくれる。

「ううん、そうじゃないんだけどね。

夢でそのデンジャラス起こって、現実は

のほほんとしてますなー。」

もっくんの視線が可哀想な子だと言っている。

「ひーちゃん、さーちゃんが探してたよ。」

「ハッ!!」

あたし、うっかりすっかり忘れた。

落ち葉拾いに熱中してたわ。

「もっくん、そういえばね、落ち葉集めた

からね。焼き芋しようって校務員のおじちゃんが

言っててね。そのお暇ですか?」

モジモジしながらもっくんを見ると、

「焼き芋か、いいね。美男とかにも声掛けて見る。」

もっくんに焼き芋っていい!!

森のクマさんだものね。

「向こうの方でやるので人数確認して来て

貰えると助かります。あたしは早速サユに

連絡しないとまた騒ぎまくるだろうから急ぐね。」

どうか、サユが怒ってませんように。

そう思いながら玄関に向かって走り出した。

途中、おじちゃんに会うともう芋を焼き

始めていた。