Hurly-Burly3 【完】


慶詩がしゃがみ込んでくれて、力なく体を

背中に預けることにした。

ダランとした手足で脱力仕切ったあたしは

これで負ぶられること4人目です。

確か、最初はちぃー君でその次にもっくん、

それから肝試しの時にユウヤと最近負ぶられる

確率が高くなっている。

至近距離に見える金髪ヘアーは綺麗に染まってる。

引っこ抜きたくなるぐらいで髪に手を掛けようと

したら、ふわりといい匂いがした。

ここに来てあたしはなんという変態になったんだ。

熱でとうとう頭が壊れてしまったのかもしれない。

至急、脳内の異常がないか検査をするべきだわ。

「お前、寝てていいぞ。」

「慶詩?やっぱり慶詩じゃないのか!?」

パニック症候群発生しちゃいますよ。

「何だよ、俺だろうが。」

倉庫をガチャリと閉める慶詩の動作をジッと見つめる。

背中ポカポカして温かい。

ちょっと寒気がしたものだから助かるわけで、

お礼は言いたくないような気がするが慶詩が

発見してくれたのは事実だ。1人で何も出来なかった

時の救いの一手だったのが気に入らないけど、

心細かったのは確かだった。

「・・・・ありがとう」

ほんの少しだけの礼で手を打ってやろう。

「んあ?聞こえねぇな。」

この意地汚ささえなきゃ好感度上がってたよ。

「発掘して頂き、誠に有難うございました。」

「ったく、おめぇは無茶苦茶だな。」

それはどうもお褒めの言葉として頂戴します。

久々に触れた外界の空気はヒンヤリとして頬を

攫って行くような風に身を縮こまらせる。

「お前、こんな時ぐらい頼ってみたらどうだ?」

慶詩は突然何を言い出すんだ?

トチ狂ったわけではなさそうだけども、いつも

のツッコミ万歳の慶詩と違うのかと思案に耽る。

迷惑を掛けないと言ったのはあたしの方だった。

誰にも迷惑を掛けるつもりなんてなかったのに、

あたしは最近何かと人に迷惑を掛けたばかりでは

ないだろうか?