Hurly-Burly3 【完】


その日は結局8時ぐらいには解散となった。

帰りは自転車だから送らずとも結構だと

何度も言ったがあたしの意見は通らなかった。

またもや、ユウヤとタクシードライバーごっこ

して帰ったが、ユウヤはこれがツボらしい。

「ぷっちゅん」

くしゃみがやけに多いと思いながらも、

ユウヤがじゃあなと言って帰っていった

のを確認してから坂を登って家に帰宅した。

10月に入ると熱さは薄れて涼しくなって

きたのか夜は肌寒かった。

お湯を溜めて湯船に浸かって体を温めて、

今日は早めの休息を取ることにした。

ジョセフィーヌと一緒にベットに潜り込んで

意識を手放してどれぐらい経ったのか夜中に

意識を飛ばした兄ちゃんが帰って来た。

叩き起こされたわけで機嫌は最悪に悪い。

寝るときは寝るというあたしの生活リズムを

崩されたみたいで納得行かなかった。

兄ちゃんは例のごとくちゅーと迫りくるしで

頭が痛くなったのはもちろん兄ちゃんを部屋に

引きずってベットに放り込んで自室の戸締りを

厳重にしてもう一度眠ったのである。

それからは一度も起きることはなく爆睡だった。

ジョセフィーヌがベットから落ちそうだったのを

朝発見した。

朝から喉に異変を感じながらも兄ちゃんと自分の

弁当と朝ご飯を用意して兄ちゃんを叩き起こした。

本当に風邪の引き始めらしい。

ズキッとこめかみが痛みフラッと体がよろけた。

そこに丁度ジョセフィーヌが通り掛かりあたしの

下敷きになってくれた。

「ご、ごめんなさい、ダーリン」

『ハニー、調子悪そうだね?』

「昨日辺りから風邪の引き始め兆候が

出ておりまして、お薬飲んでおきます。」

『無理しないで、駄目な時は駄目でいいからね

ハニーは頑張り屋さんだからな。』

ジョセフィーヌに元気づけられて一日頑張れそう

な気がした。