あんまり、差を付けられたくないのかもしれない。
確かにみんなほどみんなとの関わりは浅いのかも
しれないけど、気を遣われると逆に悪い気がして
距離を遠くに感じてしましそうだった。
「ヒヨリン、ありえねぇースピード出てんだけどよ。」
「あたし結構スピード狂らしいです。」
自転車を走らせるあたしにユウヤは的確に道案内
をしてくれる。
「そこのラーメン屋もうめぇんだよな。」
「今度連れてって下さい。」
「ラーメン食えるか?」
「好きです!特に醤油派です。」
「あ、俺も醤油好きだぞ。」
ユウヤがいろいろお店を知っているということを
知りながらもこの辺でよくご飯食べたりすることが
分かった。普段は慶詩や伊織君が作るらしいが、
たまにはご飯食べに行くらしい。
「女ってあんまりラーメン好きじゃねぇよな。」
「それは多分女の子女の子な人だからでは
ないですか!?あたしもサユも大好きです!!
因みにサユも醤油が好みであたしと気が合うので
たまにラーメン屋にマコ君と行ったりします。」
「そうなのか?」
「ユウヤって一体どんな女の子とお付き合いしていた
のですか!?お嬢様的な感じがお好きなのでは・・」
「俺、あんま付き合ったことねぇから分かんねぇ。」
「モテるほどイケメンなのに勿体ないですね。」
外灯がチラチラと光たまに車が通る。
「実際、モテねぇよ。」
「自信を持って下さい。
顔はとてもパーフェクトだと思う。」
ユウヤからの白い目光線を受けながらペダルを
漕ぎ続けた。
「理想とかあるんですか?
ユウヤの好きな女の子のタイプというのは例えば
どんな感じでが良いとか」
「あんま、考えたことねぇな。」
ユウヤはもしかしたら女子より男子・・・
「それはねぇから!!」
よ、良かったわ。
何と声を掛けるべきか思いつかなかったもの。

