Hurly-Burly3 【完】


今にもちぃー君を掴みかかろうとするところを

ユウヤと慶詩に止められた。

「納得いくように説明をしろ!!

その話次第では天国か地獄を味わえる究極の

デスファイトです。」

ファインティングポーズを取るとちぃー君に

欠伸をされた。

「ムカつくのです!!」

何てマイペースな男!!

ここまで来ると天が与えた宝にすべきぐらいだ。

「早く連絡付けろ。」

きっぃぃぃぃぃ!!

あたしの頬を抓るちぃー君を睨むもちぃー君が気付く

はずもなく、寝癖か元々なのか分からない

髪をふわっと風に靡かせた。

「まだ行ってやるとは言ってませんけど?」

大魔王が降臨した。

ちぃー君、たまに怖い。

「い、行きますよ。

お誘いをお断りする理由がないので、

本日兄ちゃんは職場の人との仲を深める

ため夕飯は食べて来るそうです。」

あまり干渉はしないほうだ。

兄ちゃんには珍しいぐらい最近忙しい

のかそうでないのか分からない。

あまりベタベタされるのも困るから

助かっている。

「じゃあ、いいのか?」

「お供しますが良いのですか?」

ちぃー君はコクリと頷く。

「わーい、ヒヨリンと一緒にご飯だ。」

ナル君が飛びついてきてひっくり返りそうになった。

「どこにするかな。」

ユウヤがう~んと考える。

どうもユウヤはいろんなお店を知ってるらしい。

「この間のお店がいい!

もんじゃ結構好きになった。」

出来たらあのおじさんにも会いたいわ。

とても良いおじさんだったと思う。

おまけもしてくれたからもう一度行きたいと

思っていたのだ。