大和さんとのお食事から数日後。

大和さんはアメリカに戻ると連絡が来た。

どうもまた急ぎで飛行機に飛び乗ったらしい。

大和さんがどうか過労死しませんようにと

願いながらも見送りに行けなかったことが

残念だった。

丁度、学校の授業中に旅立ったらしい。

そして、10月に入ったと言うこともあって、

最近は忙しく行事が重なることからもその

準備やらがあって考え事なんてしてる暇はない。

大和さんの言っていたようにこのままでは

良くないと思うからこそ行動を起こしたいと

考えるもみんなちゃんと学校に来やしない。

こっちはいろいろ放課後大変なのにどこを

ほっつき歩いてるんだか!!

まぁ、委員とは関係ないからそれだけは救いだ。

体育委員と文化祭委員が大変そうで可哀想だ。

10月の半ばにある体育祭に向けて体育委員は

これでもかってほど呼び出しされる。

文化祭委員も11月の1週目の土日に文化祭が

あるわけで準備に明け暮れる。

放課後はクラスの体育際種目の練習やら、

文化祭の出し物やらで当分不良メンバーズ

とも呑気に遊んでるわけにもいかない。

「日和、あんた何の種目出るんだっけ?」

もちろん、体育の授業でも体育祭に向けての

練習があったりでクタクタだ。

「えっと、キャタピラと綱引きと大玉転がし

それからムカデ競争サユとペアの二人三脚

玉入れにクラス対抗の選抜リレーで最多

出場だそうです。」

クラスの体育祭委員の女子に頼まれた。

どうもあたしはクラスの男子よりもずっと

素晴らしい活躍を見せてくれると思ったのか

運動神経がいいからお願いしますと言われたのだ。

「キャタピラってあの段ボールで転がって行く

ヤツでしょう?あんた、よく引き受けたね。」

大したというより寛大過ぎやしないって

サユは頬杖をつきながら言った。