Hurly-Burly3 【完】


大体、大和さんは休んでいるのか!?

年中無休で働いている気がしてならない。

「休みもありますよ。」

クスリと笑う大和さんはメインディッシュ

にやってきた鶏肉のソテーにナイフを通す。

「働き過ぎないでね、母さんにちゃんと

休み貰って休まなきゃ大和さん倒れるよ!!

家のお兄ちゃんみたいに倒れたらシャレに

ならないからね。」

お兄ちゃんは現に自分の許容範囲を把握出来て

おらず、過労で倒れた人だ。

「朔夜様ほどは働いてませんよ。」

同じぐらい働いているでしょうよ!!

「でも、倒れたら心配だからちゃんと

休んでね?」

大和さんが倒れたら100%母さんのせいだと

思うけどね。人使いが荒すぎるのよ。

「はい、畏まりました。」

大和さんはにっこりを微笑む。

デザートのチーズケーキは甘さが控えめで

美味しかった。

それから、またドライブをしてから宣言通り

ラーメン屋さんに寄った。

大和さんははしゃぐあたしを優しく微笑みながら

疲れた顔一つ見せずにラーメン屋さんに付き合ってくれた。

塩を頼んだ大和さんと醤油と餃子を頼んだあたし

胃袋の広さは大和さんもよく理解しているようだ。

餃子3皿にしようかなと思っていたところ、

5皿と頼んでくれた。

「餃子、5皿も頼んでいいんですか?」

よく食べる女と一緒に居るというのは

周りの人からも熱い視線を感じるであろう。

ただでさえ、スーツを着たイケメンとちんちくりん

女子高生の図は興味を引かれるものがある。

「お好きなほど頼んで下さい。

日和様が折角好きだと言っていたラーメン屋さん

に来たのですから。」

大和さん、本当に頼んじゃうからね?

さすが、大人YAMATO!!

心が寛大だとあたしは思う。