大体、大和さんは休んでいるのか!?
年中無休で働いている気がしてならない。
「休みもありますよ。」
クスリと笑う大和さんはメインディッシュ
にやってきた鶏肉のソテーにナイフを通す。
「働き過ぎないでね、母さんにちゃんと
休み貰って休まなきゃ大和さん倒れるよ!!
家のお兄ちゃんみたいに倒れたらシャレに
ならないからね。」
お兄ちゃんは現に自分の許容範囲を把握出来て
おらず、過労で倒れた人だ。
「朔夜様ほどは働いてませんよ。」
同じぐらい働いているでしょうよ!!
「でも、倒れたら心配だからちゃんと
休んでね?」
大和さんが倒れたら100%母さんのせいだと
思うけどね。人使いが荒すぎるのよ。
「はい、畏まりました。」
大和さんはにっこりを微笑む。
デザートのチーズケーキは甘さが控えめで
美味しかった。
それから、またドライブをしてから宣言通り
ラーメン屋さんに寄った。
大和さんははしゃぐあたしを優しく微笑みながら
疲れた顔一つ見せずにラーメン屋さんに付き合ってくれた。
塩を頼んだ大和さんと醤油と餃子を頼んだあたし
胃袋の広さは大和さんもよく理解しているようだ。
餃子3皿にしようかなと思っていたところ、
5皿と頼んでくれた。
「餃子、5皿も頼んでいいんですか?」
よく食べる女と一緒に居るというのは
周りの人からも熱い視線を感じるであろう。
ただでさえ、スーツを着たイケメンとちんちくりん
女子高生の図は興味を引かれるものがある。
「お好きなほど頼んで下さい。
日和様が折角好きだと言っていたラーメン屋さん
に来たのですから。」
大和さん、本当に頼んじゃうからね?
さすが、大人YAMATO!!
心が寛大だとあたしは思う。

