クスリと笑う大和さんは口元に手を当てる。
「悩み事は健康改善ですか?」
大和さん、笑いごとじゃないのよ!!
最近調子が出ないんだから。
変な感じでどうしたらいいのか分からない。
「胸焼けには何がいいと思う?」
「柏木先生のところに行かれては?」
柏木先生か、いつもお世話になっている
母さんの知り合いだって言うお医者さん。
小さい頃からいつも柏木診療所で何かと
診て貰ったりすることもあった。
蕁麻疹のことも先生に相談した時もあった。
「そういえば、最近顔だしてないや。」
4月に蕁麻疹が出て以来柏木先生のところには
行ってない。
「きっと胸焼けを直す方法も柏木先生なら
ご存知かと思いますよ。」
そうだよね、柏木先生は凄腕だって母さん言ってた。
「それとも、本当のところ胸焼けとは違う
何かに悩んでおられるのではありませんか?」
「胸焼けとは違う何か?」
それは一体なんだ!?
「例えばの話ですが、ここ数日でお変わりに
なられたことはないですか?」
変わったこと。
それは、やっぱりマコ君と田中の学祭以来
真面にみんなと会話してない。
ナル君でさえ、お話出来ていない。
それが胸焼けとは違う何かの原因なのか?
「友達に不快な思いをさせてしまったかも
しれないのが、気にかかる・・・・」
避けられているのかそうでないのか?
気にし過ぎているのかもしれない。
でも、こういうのは初めてだから
自分ではどうしていいのか分からない。
「不快な思いですか?」
結局、あたしは何がしたいんだ!?
馬の被りモノをしてまでついて行った。
それなのに中途半端なことしてみんなに
多大なる迷惑をかけて呆れられたのかもしれない。

