Hurly-Burly3 【完】


だから、藍ちゃんに自信がつきますようにと

思っている。

藍ちゃんには諦めて欲しくないのだ。

多分、今まで何個も諦めたことがあるだろう。

「藍ちゃんはその人のことをどう思って居るんですか?」

「・・・・・好き。」

なぬ!?

それは恋ですか!!

あたしに恋の相談ですか!!

「だと思ってるけど、分からない。」

藍ちゃんは本をバタンと閉じる。

「分からない?」

あたしも恋愛経験はほぼゼロに等しい。

「時々、あたしはその人へ嫉妬心を抱く。」

それはさぞ辛かろう。

「でも、多分やっぱり好きではあると思う。」

それが恋と言うものなのですよ。

あたしに恋を語る資格があるかどうかは

また別の話だが、出来ればその人が藍ちゃん

の良さを理解してくれたらいいのに。

「嫌われてるのは十分分かってる。」

「どうして諦めてしまうのですか?」

藍ちゃんはすぐに諦めてしまう癖がついてます。

まるで、みんなと一緒だわ。

「すごく痛くて辛いから逃げたいのかもしれない。」

藍ちゃんの気持ちを考えるとどうにかして

あげたいけど無力な自分が藍ちゃんの状況を

変えてあげることは出来ないと思った。

「逃げることが正しいとは言えません。

でも、藍ちゃんはとっても素敵な女の子です。

あたしなんかと付き合ってくれる優しい女の子で、

笑ってくれる藍ちゃんはとても可愛いと思います。

誰に何を言われようとあたしは藍ちゃんのお友達です。

辛く逃げ出したい時はあたしが逃げ道になってあげましょう。」

それで藍ちゃんの心が傷つかないならいつだって

藍ちゃんの味方で居てあげたい。

「そんなこと言ったらあたし逃げるよ?」

「はい、どこまでもお供致しましょう。」

それが良い選択かどうかは分からない。

良い解決法は自分の内が一番分かってるはずだから、

逃げたらその分自分に帰って来る。

その時、藍ちゃんが出した答えじゃなきゃきっと

解決することはないのだからあたしはあくまでも

見守ることしか出来ないのだ。