「黒宮さんのことをそんなふうに呼んでるのは

日和ちゃんぐらいだよ・・・・」

えっ?

ちぃー君ってのですかね。

そうでもないよ。

ナル君もユウヤもそう呼んでるよ。

伊織君に至ってはちぃーさんだもんね。

「普通じゃないの?」

「普通じゃないよ!!」

田中アワアワ言ってる。

マコ君に大丈夫なのって聞いてる。

「大丈夫に決まってるでしょう。

このあたしが居るんだから日和を

危険な目にでも遭わせたら血祭にあげるわ。」

サユの逞しさには惚れ惚れします。

「サユがこう言ってるんだからいいんじゃないか。」

「お前、尻に引かれすぎだろ!!」

田中はマコ君と仲良しだ。

そして、マコ君は更なる溺愛っぷりをご馳走様。

「でも、何かあっても絶対に力になるからね。」

マコ君、お主はやっぱり良いヤツだ。

良いヤツ選手権で断トツのナンバーワンの称号を

与えられることはこのあたしが保証しよう。

「日和ちゃん、また遊んでくれる?」

田中、当たり前じゃないか。

「いいけど、たこ焼き奢ってくれるんだろうな?」

「奢ります。」

もしかしたら、田中が金髪の短髪になったのには

そういう事情があったのかもしれないと密かに考え

を巡らせるもそれは田中自身の葛藤があったのでは

ないかと思いやめた。

「サユリちゃんもたこ焼き居る?」

だって、田中は憎めない男だ。

「青のり抜きがいい。」

パシリになりそうな男でもある。

そんな田中も含めて海龍高校の文化祭はきちんと

2日とも楽しめた。

その後は4人で回って帰りも久しぶりのゲームセンター

にも寄って帰った。