Hurly-Burly3 【完】


「えっ、この学校の田中でそんなヤツ居たっけ?」

ナル男が後ろの男2人に聞いている。

「どうでしょう?」

た、田中、存在を否定されている。

「しゃ、写真がどこかになかったかしら?」

ケータイを開いてフォルダーを探ろうとした時だった。

コンコンという扉の音が聞こえた。

「来客が居ると聞いたんですけど、待ってる子が

居るので用件だけ置いて帰ります。」

この声。

聞き覚えがあるのです。

「ん?」

ナル男がう~んと考えている中、

その声は鮮明に聞こえていつの間にか

扉に向かって走っていた。

「すいませんが、数分張ってましたけど

東はまだ来て」

ガチャリと音を立てて扉を開けた。

「やっぱり、田中!!

お主、どこに行ってたの?

迷子になったのではないかと思っていたのよ。」

「えっ・・・・・日和ちゃん!?」

田中との再会に驚いた。

まさか、こんなところで会うことになるとは

思っても見なかったのだ。

「田中はお前か!!」

慶詩の声が響いてビックリした。

この部屋の全員が田中に視線を集める。

「俺、田中って水谷君か。」

慶詩を知っている!?

「日和ちゃん、どうしてこんなところに居るの?

こんなところに来ちゃ駄目だよ。

マコに殴られる・・・サユリちゃんに殺される・・」

顔を青ざめる田中。

「それはこっちのセリフよ。

どうして、田中ここに来たの!?

あたしというものが待っているというのに!!」

あたしを放置して何をしていたんだ!?

馬子さん被らせて何をさせたかったんだ?

それに何か田中変だ。