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金髪ライオンが強行突破すると言って、
周りに居た方々を大変困らしているのです。
「慶詩、暴れると建物壊れるから。」
馨君、そんなのほほんとした口調で恐ろしい
ことをさらりと言ってのけちゃうのね。
「水谷さん、マジで勘弁して下さい・・・・」
可哀想な人たちだ。
「上條はまだなのかよ!?
俺たちは暇して来てんじゃねぇぞ?」
心の広いユウヤまでピリピリしているわ。
待たせている人は相当怖い方なのかしら?
そして、何故誰もこの馬子に触れない。
不良さん方、よく見たまえ。
君たちの前に馬の被りモノをした不審な人物が居る。
ツッコミがないというのも中々寂しいものだわ。
まぁ、これが普通なのね。
「入る。」
ちぃー君、黒い扉を何の躊躇もなく開ける。
最初から待っている意味があったのかしら?
ゾロゾロ中に入って行くのを追いかける。
「あの、黒宮さん・・・・」
後ろの不良達がみんな絶句だった。
ちぃー君のマイペースは時にいろんな人を
振り回す厄介な代物だ。
「おいっ、上條おめぇ何やって・・・」
慶詩が絶句の方向に目を向ける。
何とも素敵なお友達です。
鏡を片手に持ち、ゲームをポチポチ動かす。
とても視界が狭いながら整った顔はばっちり
確認することが出来た。
明るい髪色にピアスが慶詩ばりに付いている。
首に掛かったシルバーのネックレスがキラリと
眩しく輝く。
「今、いいところなんだ。
話なら後で聞くよ。忙しいからそこに居る
中塚と対談しててくれる?」
ファサーっと髪を靡かせる。
この人は自分の容姿を気にし過ぎなのでは?
鏡をこまめに見ながらゲームをする彼を前に
みんなは面倒臭そうにソファーへと移動した。

