そして、ナル君キュートなお顔が台無しです。

「ナル君、馬子のモノマネをするのでそんなに

怖い顔しちゃ駄目です!!」

「えっ?」

「ナル君の可愛い顔が見たいです。」

ムフフッ、それではどこから始めましょうか。

「登場するシーンから始めましょうか?」

パカラッパカラヒヒィーンから始めますかね。

「ヒヨリン、やっぱり馬だけ被ってて。」

ナル君がそっぽを向く。

「えっ、それは困ります!

馬子になりきるのでぜひ見て下さい。」

「なりきらなくていいよ。」

ユウヤ、ずっと君は笑ってたでしょ?

しばらく、会話に入って来ないと思えばさ。

笑い死にしたいのかい君はさ!!

「えー、あたしの馬子さん気に入った?」

ユウヤはぎゃははと笑ってベンチを叩く。

「お前、本職じゃなかったのか?」

ちぃー君、まだあたしが馬子さんだと

思っているのね。

「ちぃー君、そんなバナナだよ!!」

「バナナないぞ。」

ちぃー君、お主変化球強すぎる!!

慶詩みたいなドストレートなツッコミが

恋しいのです。

「それで、はぐらかさないで本当のこと

教えて下さいよね?」

あたしを出し抜こうなんて100万年早いのです。

みんな仲良くこんなところ来るなんて変だと

思ってないわけないでしょう。

やっぱり昨日のことが関係するの?

あたしにはやっぱり教えたくないことですかね。

意外とこれが応えるんだよね。

仲間外れにされた気分を味わうというか、

ちょっと寂しくなるんだ。

「何のこと?」

京様が言うなんてズルいよ。

そんなのこれ以上聞くなと言ってるようなもんじゃない。