あれで仲がいいんだからな。

今だって慶詩の背後でボーっと麻雀見てる。

ちぃー、背後霊みたいで怖いぞ。

次の日、海龍に行くことになった。

昼過ぎに海龍に着くとだいぶ賑やかな声が

聞こえてきた。

俺たちの学校は文化祭が11月だからまだなんだよな。

早く文化祭になんねぇかな。

ブラブラ校舎の方に歩いて行く。

目立ったヤツは居ないと思う。

さすがに昨日の今日で東のヤツが来てる

わけないかと思った。

でも、油断は出来ないところだ。

海龍は東のヤツにチャチャ入れられやすい。

一番東に近いところにあるせいか何か揉め事

あると来たら海龍絡みだったりする。

まぁ、ちぃーがそれをほっとくわけない。

アイツはすごい優しいヤツだから綿あめと

言っときながら心配で来たんだろうな。

「綿あめ。」

慶詩を見てちぃーが勝ち誇った顔をする。

「約束は約束だからな!!」

慶詩も綿あめを3個買う。

1個はナルにやって他の2つをちぃーにやる。

ちぃーはあの顔で甘いもんが好き過ぎる。

昔からちぃーの甘いもん好きには困った。

「ここ男子校の癖にわりと女子多くないか?」

伊織にそう聞こうとしたら向こうで話掛けて

やがるし!!

アイツは好きだよな。

女子といえばヒヨリンはやっぱり来てんだろうか?

サユリンと一緒に来てそうなイメージある。

あんまり、東との揉め事には関与させちゃ

マズイとは思うけど横山が居るから大丈夫だろ。

「馬子さんです。」

うん?

今のは聞き間違いだよな。

俺の耳ちょっとヤバいんじゃないか!?

その声をどこかで聞いたことがある。