ちぃーがテーブルに手を伸ばしてやっちゃん

が買ってきた大福を手に取る。

ちぃーは寝るか食うかしかないのか?

「まさかとは思うけど、とりあえず行ってみる?

東が明日来ないとは限らないし。」

馨の言葉にちぃーが大福を一口食べながら、

「あいつが居るかもしれないんだろ?」

前髪をうざったそうに掻き分ける。

「ヒヨリン?」

俺がそう言うとちぃーが頷く。

「もし、居たとして東のヤツと鉢合わせ

したら多少ヤバいよな。」

ターヤンが目を細めて言う。

「横山がアイツを危険な目に遭わすわけねぇとは

思うけどよ、何かアイツやらかしそう。」

慶詩の言葉に全員が納得する。

「日和ちゃんは結構世間知らずなんだっけ?」

やっちゃんの言葉に俺が頷くと、

「それじゃあ、もしものために行ってみれば。

まさかとは思うけど日和ちゃんに何かあったら

困るのはお前らだろ?」

やっちゃんは面白そうに笑った。

「困りはしねぇよ。」

慶詩がケッと言いながらソファーから

立ち上がって麻雀が再開される。

「ただ、心配だよね。

日和ちゃん、ああ見えて気が強いから

多少の不安を感じてるよ。」

馨の言葉にちぃーはお茶の入った

グラスを傾ける。

「上條に会いに行くか。」

ポツリ呟くちぃーにナルはちぃーに

近寄って行く。

「ちぃーが珍しいね!!」

「綿あめあるだろうな。」

そっちかよと思ったのは多分俺だけじゃないと思う。

「祭りじゃねぇんだからあるかよ。」

慶詩の言葉にムスッとするちぃー。

「あったら、慶詩が買えよ。」

ちぃーの言葉に慶詩がああいいぜと言っている。