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Said:ユウヤ
土曜日に突然電話が来た。
海龍の上條からで馨が用件を聞いていた。
「どうも、他校の女の子が狙われたらしい。」
暇だなと思っていた頃の話で慶詩とターヤンと
やっちゃんで麻雀している時のことだった。
「上條が始末つけりゃ良い話だろ?」
「アイツが出来るとは思えないな。」
慶詩の言葉に伊織が続ける。
「ところが、その子の話を聞くとどうも
引っ掛かるんだよね。」
馨がう~んと考える。
「ぶつかってきたのはそっちだって言った
みたいで喧嘩になりそうになったみたいだよ。」
少し嫌な予感が過った。
「サユリンとかじゃないよね!?」
ナルがバシバシ馨を叩く。
「さぁ?」
馨が考える中、ちぃーがソファーから
ムクッと起き上がる。
「それで、それが東のヤツだって話だよ。
上條がだいぶ片付けたみたいなことは
言ってるけどね。」
「アイツらがこっちまで来たってことかよ。」
慶詩は麻雀一旦抜けると言って投げ出した。
「学祭だから」
京は手に顎を乗せて言った。
「確か、横山と仲良かったんだっけか
あのひよこのお嬢さんはよ。」
伊織が煙草を咥えてケータイを弄る。
「サユリンの彼氏が横山なんだよ。」
ナルが慌てる中馨がナルを宥めた。
さすが、馨なだけあって落ち着いてるな。

