おじちゃんと言っても若い。
よくドラマに出て来そうな体育の先生って感じで、
ウケが良かった。
「田中が言う熱血ぶりを見てみたいわ。」
でも、ただ風船を配っているだけじゃ熱血
するはずもなくて真相に近付けない。
その時、ドンといきなりぶつかってこられた。
最近よくぶつかるわねと思ったら、
とても怖そうなスキンヘッドの人と鼻ピアス
のいかにもな不良がケチをつけてきた。
自分からぶつかっておきながら痛ぇよ
ねえちゃんと言われたのだ。
他校生だと思われる人たちでカラフル
デンジャラスたちとは大違いの人たちである。
「そっちがぶつかって来たんじゃなくて?」
あまりにも理不尽で喧嘩腰になるあたしに、
カラフルデンジャラス集団はオドオドする。
そんなムカムカするあたしの前に田中が
立ち塞がる。
「オマエらがぶつかってきておいてそりゃ
ねぇよな。」
田中が意外に男だということを知った
あたしは田中がどんな表情をしている
のか見えなかった。
「ッチ・・・オマエ海龍の田中じゃねぇかよ。」
スキンヘッドのハゲ田さん(仮)が舌打ちするや
否や鋭い目つきで今にも喧嘩勃発!?という時に
熱血先生到来した。
「おい、そこの若いのお前は良い拳をしている。」
いきなり、拳について褒めた!?
先生は熱い目をして演歌の歌い方について
を熱血指導している。
こう拳を振るのがコツなんだよとハゲ田さんに
は何が何やらと言ったところだった。
鼻ピアスのお兄さんまで巻き沿いを食らって
熱血指導を受ける羽目になった。
その光景は異様でとにかく熱血先生の熱さに
今回とても助けられたようだ。
後で、サインと握手をしてもらおうと思ったが
一旦退却になってその場から逃げた。

