次の日、サユがお洒落をして家に迎えに来た。

あたしはマコ君の通う海龍高校に行くのは

初めてだけど、サユは一度近くを通ったこと

があるんだとかで道案内をしてくれることに。

電車を乗り継いでやってきた西地区でも結構

有名だという男子校にいざ出陣です。

「日和、絶対に逸れちゃ駄目よ。」

「アイアイサー」

サユと学校の校門に近付くと早速サユを

ナンパする男が現れた。

さすが、サユちゃんの美貌だ。

「退きなさいよ蹴飛ばすわよ。」

そして、サユの蹴散らし方カッコイイ。

もう一生付いて行きます。

「マコ君と田中は大丈夫なのかしら?」

「店番があるって言ってたけどね。」

ところで、どうしてこうもカラフルな

頭の方が多いのかしら?

男子校だというのは聞いていたけども、

ちょっとこれは予想外なデンジャラスな

光景です。

「日和可愛いから心配だわ。」

そんなことはないですぞ。

どう見たってみんなサユちゃん狙いです。

「サユの方が狙われてるよ!!」

マコ君、彼女がめちゃくちゃ狙われてますよ。

オラオラ系からインテリちっくな眼鏡男子

ナル君に及ばないほどの可愛い感じの子と

様々な男子が多いまさに秘密の園ですね。

他校の女の子も結構賑やかに来ていた。

その中でも群を抜いてサユに敵うほどの

美人は居なかった。

だから、より一層サユに声を掛ける生徒や

他校生が多くてサユがご立腹だった。

人ごみにごちゃごちゃさせられてあたしも

くたびれてしまったのだ。

1日目からこれだと2日目はもう体力なくなって

そうじゃないかと思うほどの熱狂ぶりだった。

そうして、マコ君と田中に出会ったのは

お昼が過ぎた頃だった。