十六夜さんに促されて大蛇に乗ろうと歩いていた





そのとき



「皆走ってっ……」



十六夜さんの珍しく焦った声が聞こえた。土地神様を渡されて、ドンッと背中を押された



「え、なん――」


「早くっ」



十六夜さんを振りかえって確認する間もなく走り出した



状況が分からないけど皆でひたすら走る



「どうかしたの!?」

「わからねえ!」

「女神っ」

「今はとりあえず走れ!」



状況の大変さに気づいたのか大蛇は起き上がり、俺たちを身体のなかに隠すようにトグロを巻いた




…デカい、高さ5メートルはあるかも