「ありがとう」


座っている天堂に振り返って礼を告げるとにこにこしながら胡座をかいた足を手で叩くが意味が分からない


問い返しても同じ動作。察した十六夜は多少抵抗を感じつつも膝に横向きに座った



「なに?」


「さっきまでは可愛かったが今は…少し冷たいじゃねぇか」



「…だって、恥ずかしいんだもの」


俯いた十六夜が可愛すぎて抱き締めると十六夜も抱き締め返してくれた



「何にせよ戻って良かったな」



それに頷いて、報告しなければならないため広間へと向かった