アキはたまに夢を見ながらうなされる。


汗を掻き、涙を流しながら悲痛な声を発する事がある。




まだ若い頃は、大体ラヴが仕事で長期不在にしている時だったが、最近は頻度が多くなっていた。



今日もアキは悪夢に引き吊り込まれていった…。




「…ラヴ。ラヴっ?」



アキは一面霧に覆われている場所に立っていた。




何も見えない。
何も聞こえない。


そんな場所が恐くてアキはラヴの名前を叫び続けた。



次第に置かれてる状況さえわからなくなってきた。




「…ラヴって誰?ラヴって…何?あれっ…あたし…」



自分を見るとまだ10代の頃の姿になっていた。




「あれ?あたしはもう50歳なはず…なんで…?」



アキが戸惑っていると霧が薄れていき、見慣れたイギリスの街並みが映り始めた。




「…あぁ、そっか。あたしはホワイトガーデンに来てて今から日本に帰る所だったんだ」



アキは置かれてる状況を察すると、空港に向かって歩き始めた。