その様子を一部始終見ていた子ども達は、ドアの向こうで涙を流していた。



「俺達、ラヴとアキに会えてよかったよな」


アシュリーが呟く。



「うん、幸せ者だねっ♪」


レオンとサミュエルは頷く。




自分の本当の親の顔を知らず、名前も施設で勝手に付けられ、自分の本当の本名すらわからず孤独だった施設生活。



そこから救い出して、温かいかけがえのない“家族”を作ってくれた。



そして、無償の愛をたくさん注いでくれる。




そんなラヴとアキを一生大切にしていくと、子ども達は小さな胸に誓った。




「じゃあ帰るね。また連絡するから」

「うん、いつでも待ってるよ」



5人はハルとナツが見えなくなるまで手を振っていた。




「さて夕飯作ろっと。今日なに食べたい?」



アキがそう聞くと、4人は声を合わせて叫ぶ。




「焦げたハンバーグ!!」

「よーし、今日は丸焦げにしちゃうからね」

「それはやめてー」




5人は笑いながら家の中へと入った。





確かな『絆』を知ったエンドロール家は、今まで以上に幸せを噛み締めながら、アキの作った焦げたハンバーグを食べた。





そんな幸せな家族と共に、長い時間が過ぎ去っていった。