家元の寵愛≪壱≫



その後――――。


私の身体を労わってか…。

軽々と抱き上げる逞しい腕に

昨夜の出来事が思い出される。


もう、どうしちゃったんだろう……私。



2階から1階へ下りる途中で。



「ゆの、どうした?顔が赤いぞ?」

「えっ!?////////」

「初めてだったから熱でも出たか?」

「ッ!!//////////」



はっ、初めてなんて言わないで。

恥かしくて出なくていい熱が出て来るから。



「ん?」

「ッん!?////////」


隼斗さんは私を抱えたまま

おでこにおでこを……。


もう~~~

そんなに近くに顔を寄せないで。

アナタの息がかかるから///////


「ん~~、少しあるか?」


隼斗さんは心配そうな表情を浮かべ、

私をソファにそっと下した。



「待ってろ」


そう言い残してどこかへ消えた隼斗さん。

肌触りの良いシェニール織りのひざ掛けと

ホットココアを手にして現れた。