家元の寵愛≪壱≫



次は乾杯になるらしい。

私は『結婚式』自体が初めてだから、

全てがビックリ箱から飛び出すカラクリみたいでドキドキする。


普通なら新婦は招待する側だから式次第は勿論の事、

披露宴の内容も全て知っている筈。

だけど、私は結婚式の日取りさえ知らなかった。

だから余計に嬉しさが倍増してしまう。


こんな素敵なお式を

全て彼が用意してくれたのだと思うと……。



私が横に座る隼斗さんに熱い視線を送っていると、


「あんまり見んなよ」

「………どうしてです?」

「照れるじゃんか」

「フッ、隼斗さんでも照れるんですか?」

「ッ?!………照れるよ////」


珍しく視線を逸らした彼。

ほんの少しだけど頬を赤く染めている。

大勢の視線を浴びる事に慣れている彼でも

こう言った場面は初めてなのかもしれない。


そんな彼に思わず胸の奥がキュンとした。



そんな私達の席にも乾杯のお酒が運ばれて来たが、