家元の寵愛≪壱≫



『それでは、花嫁のベールを上げて、誓いの口づけを……』


神父様の声に従い、

隼斗さんはゆっくりと私に近づき、

そして、とても丁寧にベールを上げた。


自然と絡み合う視線。

彼の瞳はとても穏やかだった。



私は緊張のあまり、瞬きも忘れ彼に見入っていると



「フッ、ここで拒むとかってアリ?」

「へ?」


両肩に置かれた手にギュッと力が入り、

物凄く小さな声で呟かれた。



―――――――あっ!!!


私は慌てて目をギュッと閉じた。


キャァアー!!

恥かしいにも程がある!!


羞恥のあまり身体が硬直すると、

フワッと爽やかな彼の香りと共に

柔らかい感触が唇に伝わった。


ん~………――――………――――ん~ッ!!

長い長い長すぎる~~ッ!!//////


「んッんんッ!!」


背後でお父さんが咳払いしてるし!!


漸く唇が離れたと思ったら、

不意打ちにチュッと甘く奪われた。


んッもうぉ――――ッ!!

恥かし過ぎて顔が上げられないじゃない!!

皆が見てるっていうのに……。