家元の寵愛≪壱≫



倖せな時間を過ごしたせいか、

脳の思考回路は休憩をしているらしい。


考えても考えても出て来る答えはただ1つ。



「もしかして………?」

「ん…………隼斗君からのサプライズプレゼントだよ」

「ッ?!//////」


両手で握りしめているブーケが小刻みに震え出した。


だって、だって、だって、

これって、もしかしなくてもアレだよね?!



私は咄嗟に月島さんへ視線を移すと、

ニッコリと微笑み、私の元へゆっくりと歩み寄った。


そして、


「そろそろお時間です。ベール、下ろさせて頂きますね?」


そう言って、静かに顔を覆い隠した。

この後、待ち構えている事が何なのか分かっていても

やっぱりどうしようもない程緊張する。


「お父さん」

「うん」

「お父さん」

「ん、大丈夫だよ」

「お父さん!!」


八つ当たりしても解決しないのに、

どうしようもなく不安で当たってしまう。


すると、


「彼からのプレゼントは要らないのかい?」

「えっ?」

「ゆのが要らないなら、断って来るが……」

「ッ?!」