手のひらで顔を仰ぎながら彼の帰りを待っていると、
「こちらへお掛け下さい」
差し出されたのは小さなスツール。
履き慣れないヒールで疲れた事もあり、
私は遠慮なくそれに腰掛けた。
すると、
「少し失礼致しますね?」
そう言って、月島さんは私の髪にベールを括り付けた。
「うん、とってもお似合いですよ」
「あ、ありがとうございます////」
お世辞だと解っていても、やっぱり嬉しい。
思わず、頬が緩み出すと、
「では、こちらのグローブをお願い出来ますか?」
「あっ………はい」
ロングのグローブに手を入れ、
月島さんがシワになってないか整えてくれる。
そして、
「はい、これが最後になります」
そう言って、手渡されたのは白ユリのキャスケードブーケ。
大柄な花に良く合うように繊細に緑があしらわれている。
流れる滝のように揺れる様は華やかで気品がある。
これって、本当に完璧な花嫁衣装だ。



