家元の寵愛≪壱≫



隼斗さんと再び別れ、

それぞれに衣裳チェンジする事に。



舞い戻った控室で私は息を呑んだ。

えっ?! 何??

もう1着って………これ………なの?!



鏡の前に吊るされているドレス。

私の思考を一瞬で停止させるほどのそれは、

女性なら誰でも1度は着たいと願う

―――――――純白のドレス。



鏡の前で固まる私に月島さんは、


「世界一美しい花嫁姿を見せてあげましょうねぇ♪」


そう言って、着ているドレスのファスナーを下げ始めた。


もう、感動し過ぎて涙腺が壊れちゃうよ。


素敵なドレスを3着も着れただけでも嬉しいのに

それを写真に撮って貰えて、

感謝しても感謝しきれないのに

どうして、こんなにも私を喜ばせるの?



「あらあら、どうしましょう。お召し替えが整いましたら、少しメイクを直させて下さいね?」


困った口調なのに、全然困った表情をしていない月島さん。

その顔はとても穏やかで優しい笑みを浮かべていた。



私はされるがままにドレスを脱ぎ、

そして、触れる事さえ躊躇うようなそのドレスを身に纏った。