彼がデザインしたという、このドレス。
胸元から裾へとピンクのグラデーションドレープがとても綺麗で
自分がお姫様になったみたいに胸が躍る。
隣りに王子様がいるから、
これが夢なのか、現実なのか分からなくなるほど。
私達は内庭でロケーションフォトを撮り、
建物内のあちこちで写真を撮った。
驚いた事にドレスは1着ではなく、
ピンクのドレスを始め、
深紅のドレス、青みがかったグレーのドレスと
3着ものドレスで数え切れないほどの写真を撮った。
……勿論、隼斗さんも3着着こなして……――……。
カメラマンさんの冗談めいたトークが面白くて、
時間が経つのもすっかり忘れ、
撮られる事に慣れて来た頃、
ふと窓の外を見ると、既に薄暗くなっていた。
「ゆの」
「ん?」
「ちょっと休憩したら、もう1着いいか?」
「え?……あっ、はい」
スッと差し伸べられる彼の手。
私を労わるように腰を支えている。
慣れないヒールを長時間履いたモノだから
既に足下がふらついているみたい。
そんな彼の優しさに胸がキュンとした。



