家元の寵愛≪壱≫



「ヘアメイクを担当させて頂きます、月島と申します。宜しくお願い致します」


―――――やっぱり!!

ここはヘアメイクをする部屋だ。


「あっ、はい。宜しくお願いします」


ニコリと微笑む月島さんは、

クールビューティーな感じの女性。


洗練されたシャープな印象が強く、

鏡越しに向けられる視線がとても聡い。



手際よく施されるヘアメイクを鏡越しに眺め、

ふと思考を巡らせていた。



これが彼からのサプライズの1つだとすると、

私は……この後……―――……。




ヘアメイクが終わった私は月島さんに部屋の奥へと案内された。


そこは、先程の鏡とは比べものにならない程の巨大な鏡が壁一面に施され

周りを取り囲むようにサテンのカーテンが吊るされていた。


それと、


「では、こちらのお衣裳にお召し替えを頂きますので、今お召しのお衣裳はこちらへお入れ下さいませ」

「ッ?!!」