とある個室へ通された私達は、
中にいた数名のスタッフに取り囲まれた。
そして、
「では、お願いね?」
「はい、チーフ」
「宜しくお願いします」
「はい、お任せ下さい」
私1人取り除いて会話が成立している。
………どういう事?
呆気に取られていると、
繋がれていた手が離れてしまった。
「あっ、隼斗さん!!」
「少ししたら来るから」
「えっ?」
「じゃあ、お願いします」
「承知しました」
私の手を振り解いたというのに
彼は満面の笑みで去って行った。
どうして1人にするの?
ずっと手を繋いでいたかったのに……。
以前なら恥ずかしくて人前では繋げなかった手。
だけど、今は繋ぎたくて仕方ない。
彼に触れている時間だけが唯一安心出来るひと時だから。
「では、こちらにお掛け下さい」
「………」
スタッフらしき人に促され、渋々椅子に座った。
目の前には鏡、後ろにはスタッフ。
鏡越しに室内を見回して………―――………



