父親の言葉が嬉しかった。
いい歳して親に頼りたくなくて今日まで来たけど、
実際はどうしようもなく不安で
どうしていいのか気持ちが迷子になりかけていた。
だからこそ、気持ちを察してくれる事に
ガチガチに固まってしまった心が癒された気がした。
出来る限りの所まで頑張って、
それでもダメだったら、その時は手を貸して貰えばいい。
………親子なんだから。
「今日も遅くなるのか?」
「ん」
「無理をするのは勝手だが、身体だけは大事にな」
「ん」
親父はそれ以上何も言って来なかった。
だが、それが今は返って有難い。
今はただ、見守っていて欲しいだけだから。
ゆのを里帰りさせて、10日後の朝。
仕事場へ向かう為、車に乗り込むと1通のメールを受信した。
ディスプレイには『ゆの』の文字が。
俺はすぐさまそれを開いた。
すると、



