身体がだいぶ軽くなったように感じて、
ゆっくりと上半身を起こしてみる。
すぐさま隣りを見てみるが、そこに彼の姿は無かった。
どこに行ってしまったの?
もしかして、仕事に行ったのかしら?
そうよね、丸々1日は休めないよね。
心の底では解っていた事なのに、
グッと淋しさが込み上げて来た。
何で私は寝入ってしまったの?
起きていたらずっと彼を見ていられたのに……。
後悔ばかりが募ってしまう。
溜息を零しながら、
乱れた髪を手櫛で直していると
「おっ、もう起きたのか?」
「ッ?!………隼斗さん」
「飲み物持って来たから、飲みたい時に飲んでな」
「……どこかに…………出掛けるの?」
目の前に現れた彼は、仕事着ではなく
外出着のような格好で現れた。
さっきまで着ていた部屋着でない事が全てを物語っている。
「ん、ちょっとだけ出掛けて来る」
「どこに?」
「どこって……すぐそこだから」
「だから、どこ?」



