「ってかさ、今日発売なら、探すのは新刊コーナーとかじゃね?」
「えっ?………あっ!!/////」
言われてみれば、そうなのかも。
今まで無駄遣いをせず、
貯金する事ばかり考えていた私にとって
毎月のように趣味にお金を遣う事は夢のまた夢。
だから、『新刊コーナー』だなんて発想、微塵も無かった。
「フフッ。ホント、マジでど天然だな、アンタ」
「ッ?!///////」
「まっ、そういう可愛らしい所に惚れたんだと思うけど、アイツは」
「?!///////」
可愛い?
彼が惚れた理由が天然な私??
玲にいつも言われている。
私は『天然』だと。
確かに、時代に乗り遅れているし
流行りのモノにも興味は無い。
最近になって、漸くそれに気づいて
彼に見合う女性になりたくて必死に勉強している。
今どきの子達からしたら、
私は本当に天然ボケなのかもしれない。
恥かしさのあまり、今にも顔から火が出そう。
「あっ、ありがとうございました////」
視線を合わす事すら出来ず、俯くと



