―――――――浮気を黙認するなどと。
フッ、俺も落ちぶれたものだな。
6歳も年下の女に振り回されるとは。
これが、惚れた男の弱みってヤツか。
そんな事を思いながら畳上に大の字に。
言いたい事を全て吐き出したら
全身の力が抜けきったようだ。
…………ホント、情けねぇ。
仕事着のまま、仰向けになった俺は
溜息まじりに前髪を掻き乱した。
すると、
「あの…………隼斗さん?」
そんな俺の横に来たゆのは、
眉間にしわを寄せながら俺の顔を覗き込んで
「今の話、言ってる意味が全く分からないのですが…」
「ん?」
「好きな男だとか、離婚だとか。それに、浮気がどうのって……」
「………何が言いたいんだ?」
最後までとぼける気か?
ゆのは理解出来ないといった様子で
俺に申し訳無さそうに聞き返して来た。
そして………。



