家元の寵愛≪壱≫



「どうぞ、お上がり下さいませ」


スッと差し伸べられた彼女の手を無意識に掴んだと思えば、

ゆっくりと優雅な動きで室内へと促された。


そんな俺の草履を彼女は慣れた手つきで揃え、

いつもながら、淑やかな所作で俺の横に。



―――――と、その時!!


「ッ?!!!」


再び、俺の視線を一瞬で奪い去る。


――――――――――彼女の脚元に。



透き通る程の色白な細い脚。


その彼女の脚は、

大胆にも切り開かれたスカートの切れ目から

生々しいほどに悩ましく露わに。



完全に男心を擽るそのスリットスカートは

普段のゆのからは、想像できない程の攻撃的な服。



先日の下着といい、今日の服といい、

一体、彼女の身に何が起きているんだ?



俺は動揺を隠し切れず、



「ゆっ、……ゆ、ゆの」


やっとの思いで紡ぎ出した声も震える始末。


そんな俺をじっと見据え、