無意識に指先が辿り着いた先は、
どこにでもあるような絆創膏。
俺は何事も無かったように照明を落として、
ゆのの首下へそっと腕を差し込んだ。
すると、ゆのは俺の方へ向き直り、
寄り添うように身体を預ける。
ふわりと彼女の髪からシャンプーの香りが漂い
それがいつもの香りである事に安堵する俺。
彼女の柔らかい髪を撫で、
そっとおでこに唇を添えた。
俺の腕にすっぽりと収まるゆの。
その華奢な身体に不釣り合いの豊かな胸。
触れるその部分は、
何とも言えない幸福な感触。
そればかりでは無い。
彼女の身体は俺のエネルギーそのもので
触れずにはいられない魅惑な力。
いつもと変わらぬ、このぬくもりを
決して、手放したくはない。
彼女をきつく抱きしめ、
不安を掻き消すように静かに瞼を閉じた。
この世に『神』の存在があるのならば、
俺は何度だって願いを請う。
この命が尽きるまで……。



