あくる日。
いつもと変わらぬ様子のゆの。
俺の不安を余所に、
愛らしい笑顔を覗かせる。
気を利かせてくれた父親のお陰で
久しぶりの休日を満喫出来そうだ。
「ゆの、どこに行きたい?」
「えっ?あっ、えぇ~~っと……」
俺の問いかけに、急に目が泳ぎ始めた。
「ん?」
「あの……」
「ん、言ってみ?」
眉根を下げ、
申し訳なさそうな表情を浮かべ、
「今日、お仕事かと思って、昼過ぎから用事を入れてしまったのですが…」
「はっ?」
「……ごめんなさい」
潤んだ瞳で俺を見つめている。
「用って、何の用?」
「えっ?」
「大した用じゃなければ、また今度にしろよ」
「えっ、でも……」
「俺に休みが無いのは分かるだろ?」
「………はい」
俺の刺々しい口調にシュンとなるゆの。
けれど、俺の代わりに
今日1日親父が点ててくれるんだ。
俺だって、余程の事じゃなきゃ、譲れねぇ。
お互いに無言のまま、見つめ合ってると



